今回は薬用しみ集中対策美容液の全成分表示の見方について書いていきます。
薬用しみ集中対策美容液の全成分表示の見方
薬用しみ集中対策美容液の全成分表示は以下の通りです。
アスコルビン酸(活性型ビタミンC)、トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体)、グリチルリチン酸ジカリウム、イソプロピルメチルフェノール、ビタミンCテトライソパルミテート、エトキシジグリコール、アルピニアカツマダイ種子エキス(アルピニアホワイト)、BG、エデト酸塩、粘度調整剤、香料
医薬部外品(美白)、医薬部外品(抗酸化)、医薬部外品(抗炎症)、医薬部外品(殺菌)
薬用しみ集中対策美容液は医薬部外品であるため、化粧品と違い全成分が配合量の多い順に記載されていません。
そのため、配合量の多い成分と配合量1%以下の成分を判断するのは難しいです。
一方で、薬用しみ集中対策美容液は医薬部外品であるため有効成分が一定量配合されていることが保証されています。
有効成分は のマーカーで示した成分です。
アスコルビン酸(活性型ビタミンC):メラニンを還元することによってメラニン生成の過程の前の物質に戻す効果があります。
美白成分の効果とシミの予防という記事で詳しく書いていますが、紫外線から肌を守るために表皮の大部分を占めるケラチノサイトが情報伝達物質を分泌することで、メラノサイト(メラニン細胞)を活性化しメラニン生成を促します。
メラノサイトで作られたメラニンがケラチノサイトに送られ過剰に蓄積するとシミになります。
メラノサイト(メラニン細胞)の中でチロシンというアミノ酸がチロシナーゼという酵素によって、チロシン➡ドーパ➡ドーパキノン➡メラニンという順で酸化されメラニンとなります。
アスコルビン酸(活性型ビタミンC)はドーパキノンをドーパに還元することでメラニン生成を抑制します。
また、メラニンは黒化メラニンと淡色メラニンがあり、アスコルビン酸(活性型ビタミンC)は黒化メラニンを淡色メラニンに還元することでシミを薄くする働きがあります。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体):血行促進、抗酸化作用
エイジングケアによる肌トラブルの予防という記事で詳しく書いていますが、肌が酸化すると本来の機能を失い肌トラブルの原因となります。
細胞膜はリン脂質によって構成されており、リン脂質はリン酸と脂肪酸でできています。
そのため、反応性の高い活性酸素によって肌が酸化されるとリン脂質の脂肪酸が酸化されて過酸化脂質となり細胞膜が破壊されてしまうことで肌荒れに繋がります。
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE誘導体)は脂肪酸の酸化を防ぎ、過酸化脂質を抑制することで肌荒れを防止します。
グリチルリチン酸ジカリウム:抗炎症作用
抗炎症作用を持つ成分は紫外線によって引き起こされる炎症を抑制する働きがあるため、日焼け後のアフターケアとして使用することでシミを最小限に抑えることができると考えられます。
イソプロピルメチルフェノール:殺菌作用
ニキビの原因と対策という記事で詳しく書いていますが、ニキビの原因は過剰になった皮脂が毛穴に詰まることで、アクネ菌が増殖し、リパーゼという酵素を分泌することで皮脂が遊離脂肪酸という刺激物質となり炎症を起こすことです。
イソプロピルメチルフェノールはアクネ菌に対する殺菌作用があり、アクネ菌の増殖を抑制することで、ニキビを予防します。
その他の成分の特徴は以下の通りです。
ビタミンCテトライソパルミテート:メラニンを還元することによってメラニン生成の過程の前の物質に戻す効果があります。
エトキシジグリコール:溶剤
アルピニアカツマダイ種子エキス(アルピニアホワイト):保湿
BG:溶剤
エデト酸塩:キレート剤(金属イオンによる品質低下の防止)