今回は肌をうるおす保湿クリームの全成分表示の見方について書いていきます。
肌をうるおす保湿クリームの全成分表示の見方
肌をうるおす保湿クリームの全成分表示は以下の通りです。
水、グリセリン、BG、スクワラン、トリエチルヘキサノイン、シア脂、ベへニルアルコール、ステアリン酸スクロース、ダイズ種子エキス、加水分解ダイズタンパク、ダイズ油、ダイズステロール、セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド5、セラミド6II、カルナウバロウ、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ステアロイルラクチレートNa、水添レシチン、ニンジン根エキス、トコフェロール、アルギニン、カルボマー、エチルヘキシルグリセリン
のマーカー:油性成分
のマーカーで示した成分は配合率1%以下であると考えられます。
主な保湿成分は のマーカーで示した成分です。
肌に水だけをつけても蒸発してしまうため、水分を保持するために保湿成分が配合されています。
保湿成分が持つヒドロキシ基(-OH基)が水と水素結合することで水の蒸発を防ぎ保湿することができます。
分子構造上、水(H2O)と水素結合する(-OH基)が多い物質の方が高い保湿効果があります。
グリセリン:分子内にヒドロキシ基(-OH基)を3つ持っており、水と水素結合することで水の蒸発を防ぎ保湿することができます。
BG:分子内にヒドロキシ基(-OH基)を2つ持っており、水と水素結合することで水の蒸発を防ぎ保湿することができます。静菌作用。
エチルヘキシルグリセリン:分子内にヒドロキシ基(-OH基)を2つ持っており、水と水素結合することで水の蒸発を防ぎ保湿することができます。角質層の柔軟化、抗菌
また、スキンケアで重要な保湿成分の効果という記事で詳しく書いていますが、皮膚の水分量は基本的に皮脂、NMF(天然保湿因子)、細胞間脂質によって一定に保たれています。
皮膚の水分量の約80%は細胞間脂質であるセラミドが維持しています。
セラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド5、セラミド6IIはヒト型セラミドです。
ヒト型セラミドは人の肌に存在するセラミドと同じものであるため、最も効果的にセラミドを補うことができます。
また、セラミドなどの細胞間脂質は規則正しく並ぶことで肌を外部刺激から守るバリア機能があります。
肌をうるおす保湿クリームはセラミドを多く配合しているため、肌荒れ防止に役立つクリームだと考えられます。
ダイズ種子エキス:保湿、美白、抗老化、皮脂抑制
加水分解ダイズタンパク:保湿、肌荒れ防止
油性成分は のマーカーで示した成分です。
油性成分は主にエモリエント剤としての働きがあります。
エモリエント剤は油性成分が肌をコーティングすることで水分の蒸発を防ぐ効果があります。
スクワラン(炭化水素):エモリエント剤、感触改良剤
トリエチルヘキサノイン(エステル):感触改良剤
シア脂(油脂):エモリエント剤
ベへニルアルコール(高級アルコール):乳化補助剤、感触改良剤
ダイズ油(油脂):エモリエント剤
ダイズステロール:エモリエント剤、セラミドの安定化
カルナウバロウ(ロウ):感触改良剤、光沢付与
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル):抱水性のあるエモリエント剤、肌のバリア機能改善
肌をうるおす保湿クリームは保湿成分、エモリエント剤を多く配合しており、保湿効果、エモリエント効果の高いクリームだと考えられます。
その他の成分の特徴は以下の通りです。
水:基剤
ステアリン酸スクロース:乳化剤
ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10:乳化剤
ステアロイルラクチレートNa:乳化剤
水添レシチン:乳化剤
ニンジン根エキス:保湿、抗炎症、皮膚保護
トコフェロール:酸化防止剤
アルギニンpH調整剤
カルボマー:増粘剤