今回はエマルションプロテクトゥリスnの全成分表示の見方について書いていきます。
エマルションプロテクトゥリスnの全成分表示の見方
エマルションプロテクトゥリスnの全成分表示は以下の通りです。
トラネキサム酸、酢酸DL-α-トコフェロール、加水分解シルク液、加水分解コンキオリン液、L-テアニン、トウキエキス(1)、シソエキス(1)、精製水、エタノール、ジプロピレングリコール、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、メチルポリシロキサン、濃グリセリン、セバシン酸ジイソプロピル、α-オレフィンオリゴマー、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、無水ケイ酸、イソステアリン酸、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)--1,3,5-トリアジン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリオキシエチレン(14)ポリオキシプロピレン(7)ジメチルエーテル、トリエタノールアミン、ベヘニン酸、ステアリン酸、自己乳化型モノステアリン酸グリセリル、ベヘニルアルコール、1,3-ブチレングリコール、キサンタンガム、バチルアルコール、ポリオキシエチレンフィトステロール、エデト酸二ナトリウム、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、軽質流動イソパラフィン、トレハロース、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(4)ジメチルエーテル、架橋型N,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体、メタリン酸ナトリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、d-δ-トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、イチョウエキス、セイヨウサンザシエキス、ニンジンエキス、グリシン、2-O-エチル-L-アスコルビン酸、オノニスエキス、ノバラエキス、オクラエキス、サンショウエキス、ブナエキス、アセチル化ヒアルロン酸ナトリウム、イザヨイバラエキス、サイコエキスBS、フェノキシエタノール、香料、酸化チタン、マイカ、ベンガラ被覆雲母チタン
医薬部外品(美白)、医薬部外品(抗炎症)、医薬部外品(抗酸化)
のマーカー:有効成分
のマーカー:紫外線吸収剤
のマーカー:保湿成分
のマーカー:油性成分
エマルションプロテクトゥリスnは医薬部外品であるため、化粧品と違い全成分が配合量の多い順に記載されていません。
そのため、配合量の多い成分と配合量1%以下の成分を判断するのは難しいです。
一方で、エマルションプロテクトゥリスn は医薬部外品であるため有効成分が一定量配合されていることが保証されています。
有効成分は のマーカーで示した成分です。
トラネキサム酸:メラニン生成を促す情報伝達物質であるプロスタグランジンの発生を抑制しメラニン生成を阻害する美白効果があります。
また、肌荒れを促進するプラスミンというタンパク質分解酵素の生成を抑制する働きがあります。
美白成分の効果とシミの予防という記事で詳しく書いていますが、美白成分は紫外線によるメラニン生成を抑制することでシミを防ぎます。
紫外線から肌を守るために表皮の大部分を占めるケラチノサイトが情報伝達物質を分泌することで、メラノサイト(メラニン細胞)を活性化しメラニン生成を促します。
メラノサイトで作られたメラニンがケラチノサイトに送られ過剰に蓄積するとシミになります。
その他の美白成分の特徴は以下の通りです。
2-O-エチル-L-アスコルビン酸:メラニンを還元することによってメラニン生成の過程の前の物質に戻す効果があります。
酢酸DL-α-トコフェロール:血行促進、抗酸化作用
エイジングケアによる肌トラブルの予防という記事で詳しく書いていますが、肌が酸化すると本来の機能を失い肌トラブルの原因となります。
細胞膜はリン脂質によって構成されており、リン脂質はリン酸と脂肪酸でできています。
そのため、反応性の高い活性酸素によって肌が酸化されるとリン脂質の脂肪酸が酸化されて過酸化脂質となり細胞膜が破壊されてしまうことで肌荒れに繋がります。
酢酸DL-α-トコフェロールは脂肪酸の酸化を防ぎ、過酸化脂質を抑制することで肌荒れを防止します。
紫外線吸収剤は のマーカーで示した成分です。
紫外線散乱剤と紫外線吸収剤による日焼け止めの効果という記事で詳しく書いていますが、紫外線吸収剤は紫外線を吸収し熱などの別のエネルギーに変換することで紫外線の肌への影響を抑える働きがあります。
エマルションプロテクトゥリスnは SPF25、PA+++の化粧品です。
日焼けで皮膚が赤く炎症を起こすのはUVBが原因です。
UVBはエネルギーが強いため細胞の遺伝子を傷つけ皮膚がんの原因になります。
SPFはSun Protection Facterの略でUVBの防止効果を表す数値です。
日焼けで皮膚が赤く炎症を起こすまでの時間を何倍に伸ばすかを表しています。
日本人の場合、真夏の晴れた日では約25分で皮膚が赤く炎症を起こします。
エマルションプロテクトゥリスnはSPF25であるため、25分×25=625分(10時間25分)程度まで皮膚が赤く炎症を起こすのを伸ばす効果があります。
日焼けでメラニンが増加し皮膚が黒くなるのは主にUVAが原因です。
メラニンが増えるとシミの原因となります。
PAはProtection Grade of UVAの略でUVAの防止効果を表す数値です。
UVAにより皮膚が黒くなるのは、もともと皮膚にあるメラニンがUVAにより酸化して直ぐに黒くなる即時型黒化とメラニンが増加し数日後、皮膚が黒くなる遅延型黒化があります。
そして、PAは即時型黒化を起こすまでの時間を何倍に伸ばすかを表しています。
エマルションプロテクトゥリスnはPA+++であるため、即時型黒化を起こすまでの時間を8~16倍伸ばす効果があるとされています。
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル:UVBを吸収する紫外線吸収剤
4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン:UVAを吸収する紫外線吸収剤
フェニルベンズイミダゾールスルホン酸:UVBを吸収する紫外線吸収剤
2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)--1,3,5-トリアジン:UVAおよびUVBを吸収する紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は肌に塗った時に白浮きせず使用感が良いという特徴があります。
一方で、紫外線を吸収し化学反応で別のエネルギーに変換しているため、肌に負担がかかるということが考えられます。
油性成分は のマーカーで示した成分です。
油性成分は主にエモリエント剤としての働きがあります。
エモリエント剤は油性成分が肌をコーティングすることで水分の蒸発を防ぐ効果があります。
その他の成分の特徴は以下の通りです。
精製水:基剤
エタノール:清涼感付与、溶剤
無水ケイ酸:ソフトフォーカス効果(光散乱効果によってシワや毛穴を目立たなくする)
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル:乳化剤
トリエタノールアミン:pH調整剤
自己乳化型モノステアリン酸グリセリル:乳化剤
キサンタンガム:増粘剤
ポリオキシエチレンフィトステロール:乳化剤
エデト酸二ナトリウム:キレート剤(金属イオンによる品質低下の防止)
ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体:シリコンの乳化剤
架橋型N,N-ジメチルアクリルアミド-2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体:増粘剤
メタリン酸ナトリウム:キレート剤(金属イオンによる品質低下の防止)
ジブチルヒドロキシトルエン:酸化防止剤
カルボキシメチルセルロースナトリウム:増粘剤
d-δ-トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム:酸化防止剤
セイヨウサンザシエキス::抗炎症、抗酸化、抗アレルギー、美白
サンショウエキス:抗炎症、抗老化
イザヨイバラエキス:保湿(セラミド合成促進)、抗炎症、抗菌
フェノキシエタノール:防腐剤
酸化チタン:着色剤
マイカ:感触改良剤、パール光沢付与(マイカの表面に酸化チタンを皮膜することでパール光沢を付与)
ベンガラ被覆雲母チタン:着色剤