乳化剤について

化粧品に配合されている乳化剤について

化粧品には乳化剤が配合されていますが、どのような役割があるのでしょうか。今回は化粧品に配合されている乳化剤について書いていきます。

化粧品に配合されている乳化剤の役割

乳化剤は水性成分と油性成分を混ぜ合わせる役割があります。

化粧品は基本的に水性成分、油性成分、界面活性剤で構成されており、界面活性剤が乳化剤として水性成分と油性成分と混ぜ合わせる役割を担っています。

例えば、クリームの成分は以下のようになっています。

水、グリセリン、BGセタノール、エチルヘキサン酸セチル、ステアリン酸、ミネラルオイル、ベヘニルアルコールステアリン酸グリセリルヒアルロン酸Na、トレハロース、ソルビトール、EDTA-2Na、メチルパラベン、フェノキシエタノール

水性成分は  のマーカーで示した成分です。

油性成分は  のマーカーで示した成分です。

乳化剤は  のマーカーで示した成分です。

クリームには保湿剤などの水性成分と油性成分が配合されており、保湿効果とエモリエント効果があります。

保湿剤などの水性成分は肌の水分と結合することで水分の蒸発を防ぐ保湿効果を目的として配合されており、油性成分は肌をコーティングすることで水分の蒸発を防ぐエモリエント効果を目的として配合されています。

保湿剤などの水性成分と油性成分はどちらもスキンケアにおいて重要な役割がありますが、水と油は混ざらない性質があるので両方ともを化粧品に配合するには乳化剤が必要になります。

水と油が混ざらない理由

水と油が混ざらない理由は構造の違いにより、それぞれの性質が異なるからです。

水や油などの物質を構成している最小の粒子を原子と言います。

原子
原子の構造

原子を構成する粒子の内、マイナスの電気を持つ粒子を電子と言います。

水は水素原子(H)と酸素原子(O)の電子が相互作用することで結合し、水分子として存在しています。

分子は物質の性質を表す最小単位の粒子です。

水の構造は以下の図の通りです。

 

水分子

 

また、各原子によって電子を引き寄せる力が決まっており、その強さの程度を表した値を電気陰性度と言います。

水素原子(H)の電気陰性度は2.2、酸素原子(O)の電気陰性度は3.44です。

この電気陰性度の違いから、水分子のOは少しマイナスに帯電しています。一方で、水分子のHは少しプラスに帯電しています。

分子内で電荷に隔たりがあることを極性と言います。

水は上記の通り分子内で電荷に隔たりがあるため、極性分子に分類されます。

一方で、油の構造は以下の図の通りです。

炭化水素

上記の図は炭化水素と呼ばれる炭素原子(C)と水素原子(H)だけできた油性成分です。

化粧品に使用されている炭化水素として、スクワラン、ミネラルオイル、ワセリンなどが挙げられます。

炭素(C)の電気陰性度は2.55、水素(H)の電気陰性度は2.2です。

炭素(C)と水素(H)の電気陰性度はほぼ同じであるため、油は分子内における電荷の隔たりがほぼありません。

油は分子内における電荷の隔たりがほぼ無いことから無極性分子に分類されます。

水は極性分子、油は無極性分子です。

極性分子は極性分子同士で混ざる性質があり、無極性分子は無極性分子に混ざりやすい性質があります。

これらのことから水と油は極性が異なるため混ざらない性質があります。

乳化剤が水と油を混ぜることができる理由

乳化剤(界面活性剤)が水と油を混ぜることができる理由は、乳化剤が水に馴染みやすい部分(親水基)と油に馴染みやすい部分(親油基)を持つ構造をしているためです。

乳化剤 画像
乳化剤(ステアリン酸グリセリル)の構造

乳化剤(界面活性剤)の親水基と親油基を簡略化した図は以下の通りです。

親水基 親油基

乳化には水の中に油が存在するO/W型と油の中に水が存在するW/O型があります。

乳化 油 水
O/W型
乳化 水 油
W/O型

一般的には親水性の乳化剤(界面活性剤)を使用するとO/W型、親油性の乳化剤(界面活性剤)を使用するとW/O型の化粧品になります。

O/W型の化粧品は乳液、W/O型の化粧品はウォータープルーフ化粧品などが挙げられます。

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