お酒で酔うと気持ちが高揚する感覚があると思います。どうしてお酒を飲むと酔ってしまうのでしょうか。今回はお酒で酔うと気持ちが高揚する訳について考えていきます。
お酒で酔うと気持ちが高揚する訳
お酒で酔う理由はアルコールによって脳が麻痺するためだと考えられます。
お酒のアルコールは大脳、小脳、脳幹といった順に脳を麻痺して行きその過程で様々な症状が現れます。
お酒で酔うと気持ちが高揚する理由は、お酒のアルコールが理性や知性を司る大脳新皮質の機能を低下させ、抑制されていた感情を司る大脳辺縁系の機能が優位になるためだと考えられます。
お酒を飲むと普段と態度が変わる人がいますが、これは理性や知性を司る大脳新皮質によって感情が抑制されていた普段の態度と大脳新皮質の機能が低下し実際の感情が反映された態度が違っていたため別人になったように見えるのではないでしょうか。
また、お酒を飲むと酔いつぶれて歩けなくなる人がいますが、これはお酒のアルコールによって運動機能を司る小脳が麻痺したためだと考えられます。
お酒のアルコールが生命活動の維持を司る脳幹を麻痺させると昏睡状態に陥ってしまう可能性があります。
お酒を飲むと記憶を無くす人がいますが、これは記憶を司る海馬が麻痺したためだと考えられます。
お酒を飲むと気持ち悪くなる理由
お酒のアルコールは体内でアルコール➡アセトアルデヒド➡酢酸➡二酸化炭素+水の順に分解され息、汗、尿として排出されます。
お酒を飲むと気持ち悪くなる理由は、体内でのアルコールの分解が追いつかず毒性のあるアセトアルデヒドの濃度が高まるためです。
アセトアルデヒドには毒性があり頭痛、吐き気、動悸などを引き起こす原因となります。
お酒に強い人、お酒に弱い人、お酒を飲めない人がいるのはアルコールを分解する能力に差があるためです。
アルコールはアルコール脱水素酵素(ADH)によってアセトアルデヒドに分解され、アセトアルデヒドはアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)によって酢酸に分解されます。
酢酸は血液に入り全身を巡る過程で二酸化炭素と水に分解されます。
このアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)が少ない人がお酒に弱い人であり、アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH)を持っていない人がお酒を飲めない人です。
お酒を飲むと気持ち悪くなり吐き気を催すのは、アルコールの分解が追いつかず体内に溜まった毒性のあるアセトアルデヒドを体外に排出しようと防衛反応が働くためです。
お酒を飲むと顔が赤くなる人がいますが、これはアセトアルデヒドが血管を拡張し血液の流れる量が増加するため顔が赤くなります。
お酒で気持ち悪くなった時の対処法として水を摂取することが挙げられます。
水を摂取することで体内のアルコール濃度が低下するのでアルコールによる症状が緩和されます。