香りの違いは物質の分子構造の違いによって生じています。また、香りは物質が液体から気体に揮発することで感じられます。今回は香水の香りが変わる原理について考えていきます。
香水の香りと揮発性
香水の香りの変化と香水の使い道という記事で詳しく書いていますが、香水には様々な香料が使用されており、それぞれの成分によって揮発性が違うため、経過時間によって異なる香りがします。
リモネン
リモネンはレモンの香りがする成分です。香水ではトップノートであり、最初の10分~30分程度香ります。
ゲラニオール
ゲラニオールはバラの香りがする成分です。香水ではミドルノートであり、トップノートの次に30分~1時間程度香ります。
ジャスモン酸メチル
ジャスモン酸メチルはジャスミンの香りがする成分です。香水ではラストノートであり。2時間~3時間程度香ります。
上記のように成分の分子構造が違うことで香りに違いが生じます。
また、分子量の大きさが、ジャスモン酸メチル>ゲラニオール>リモネンであることから、分子量が大きいほど揮発性が低いことが分かります。
揮発性の違いは分子間力の違いです。
分子間力は分子間に働く引力であり、分子間力にはファンデルワールス力、極性引力、水素結合があります。
ファンデルワールス力は電子の偏りによって分子間に働く静電気力であり、分子量が大きいほど電子と陽子の数が多くなり瞬間的な電子の隔たりが大きくなるためファンデルワールス力が大きくなります。
ファンデルワールス力が大きくなると分子間力が大きくなるので液体が気体になる揮発性が低くなります。
そのため、分子間力が大きほど揮発性が低くなります。これらのことから、成分によって揮発性が違い、香水は経過時間によって異なる香りがします。
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