化粧品には精油や植物エキスが配合されていますが、精油と植物エキスにはどのような違いがあるのでしょうか。今回は精油と植物エキスについて考えていきます。
精油と植物エキス
植物の様々な有効成分を水やエタノールやBGで抽出したものが植物エキスです。
一方で、精油は植物の芳香成分だけを抽出したものです。
植物エキスは水やエタノールやBGで抽出しており、有効成分の濃度が低いため効果は低いと考えられます。一方で水やエタノールやBGで希釈しているため刺激やアレルギーのリスクは低いと考えられます。
植物の芳香成分は神経伝達物質やホルモンなどと似た構造をもつものが多く、様々な薬理作用を持ちます。
精油は芳香成分だけを抽出したものであり、濃度が高いため薬理作用や香りは強いと考えられます。一方で濃度が高いので刺激やアレルギーリスクも高いと考えられます。
精油はアロマテラピーなどで使われますが、基本的に原液を植物油やエタノールなどで希釈して使用します。
精油と植物エキスの効果
植物エキスの効果
植物エキスには美白、抗炎症、保湿、抗老化、抗酸化、血行促進などの様々な作用があります。
代表的な植物エキス
美白;カミツレ花エキス
保湿:リンゴ果実エキス
抗老化:ゲットウ葉エキス
抗酸化:コーヒー種子エキス
血行促進;センブリエキス
植物エキスは化粧品の場合ごく微量配合されていることが多く、その分肌に対する刺激は少ないですが効果は低いと考えられます。
精油の効果
精油の主な効果は強壮、免疫調整、鎮静などがあります。
精油成分の化学構造によって作用が違ってきます。
強壮作用
フェノール類:抗菌、抗ウイルス、免疫刺激、強壮作用。 代表的な精油:クローブ
芳香族アルデヒド:抗菌、抗ウイルス、身体保温、強壮作用。 代表的な精油:シナモン
モノテルペン炭化水素類:抗菌、抗ウイルス、抗炎症、抗ストレス、血流促進作用。 代表的な精油:ヒノキ類、オレンジ
セスキテルペン炭化水素類:強壮、刺激作用。 代表的な精油:イランイラン
セスキテルペンアルコール類:血流促進、強壮作用。 代表的な精油:サンダルウッド
ジテルペンアルコール類:エストロゲン様作用、強壮作用。 代表的な精油:クラリセージ
免疫調整作用
モノテルペンアルコール類:免疫調整、抗菌、神経強壮作用。 代表的な精油:ゼラニウム
オキサイド類:抗カタル(喉や鼻の炎症抑制)、去痰、免疫調整、抗菌作用、抗ウイルス。 代表的な精油:ユーカリ
ケトン類:粘液溶解、去痰、免疫調整、脂肪溶解。 代表的な精油:ペパーミント
フェノールエーテル類:鎮痙攣、鎮痛、抗炎症作用。 代表的な精油:バジル
鎮静作用
エステル類:鎮静、鎮痛、抗炎症、血圧降下、鎮痙攣作用。代表的な精油:カモマイル・ローマン
精油は刺激が強いため、肉体的不調に対して使用する場合は多くとも5%程度、心的不調に対して使用する場合は多くとも3%程度の濃度が良いと考えられます。
精油の効果を知っておくことで目的にあった使い方ができると考えられます。
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