血圧

血圧と病気のリスク

 健康状態を把握する手段として血圧測定が行われていますが、血圧を測定することでどのような病気のリスクを把握することができるのでしょうか。

血圧とは

 血圧は心臓が血液を送り出す際に動脈の内側にかかる圧力です。

 血液には酸素や二酸化炭素、栄養分、ホルモン、老廃物の運搬、体温調節、病原菌の退治などの役割があり、心臓の収縮と拡張により血管に圧力をかけることで血液を全身の組織に送り届けています。

 最高血圧は心臓が収縮し血液を動脈に送りこむ際の圧力です。

 最低血圧は血液を送り出した後、心臓が拡張し次に送り出す血液をため込む際の動脈の圧力です。

 血圧の正常値は最高血圧130mmHg以下、最低血圧80mmHg以下とされています。

 高血圧は最高血圧140mmHg以上もしくは最低血圧90mmHg以上とされています。

 高血圧の状態が続くと血管がダメージを受け様々な病気を引き起こす原因となります。

高血圧が引き起こす病気

 高血圧が続くと血管がダメージを受け、血管の壁が厚く硬くなり血液が流れにくくなった状態である動脈硬化につながります。

 動脈硬化が心臓の血管で起こると血流が悪くなり心臓が酸素不足になり胸部に痛みを生じる狭心症になります。さらに動脈硬化が進み血管を完全にふさいでしまうと心筋梗塞になります。

 心筋梗塞になると心臓の細胞が壊死し心臓が機能しなくなります。

 心臓の動脈硬化が進むと血流が悪くなり、さらに強い力で血液を送り出す必要があるため、心臓の筋肉が厚くなり心肥大を起こします。

 心肥大が進行すると心臓が十分に拡張せず心臓の機能が低下し心不全に繋がります。

 動脈硬化により脳の血管が詰まると脳梗塞になり脳の組織の一部が壊死します。

 動脈硬化で脆くなった血管に高圧の血流が流れると脳の血管が破れ脳出血を起こします。

 動脈硬化が腎臓で起こると血液をろ過し老廃物を取り除く腎臓の機能が低下しさらに動脈硬化が悪化する可能性があります。

高血圧の対策

 高血圧は遺伝的要因や生活習慣など様々な要因によって引き起こされます。

 中でもメタボリックシンドロームは高血圧を起こす原因とされており、肥満になると体に血液を送るための血圧を上げる必要があり、また、内臓脂肪が増えると血圧を上げるアンジオテンシノーゲンという物質が分泌されます。

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