化粧品や食品などでコラーゲンが注目されており、様々なところでコラーゲンという言葉を聞くと思います。
そして、そのコラーゲンを合成するのに重要な役割を持っているのがビタミンCです。
そこで、コラーゲンとビタミンCについて話していきたいと思います。
コラーゲンとは
コラーゲンは体の中にあるタンパク質の一種であり、体の中の全タンパク質の約30%を占めています。
また、体の中のコラーゲンの内、約40%は皮膚に、約20%は骨と軟骨に、約8%は血管に含まれています。
コラーゲンは真皮、靭帯、腱、骨、軟骨、他にも心臓、肝臓、腎臓など、あらゆる臓器を構成するのに重要な役割を持っています。
皮膚や骨や腱の主成分となっているコラーゲンをⅠ型、軟骨の主成分となっているコラーゲンをⅡ型といい、他にも様々な種類のコラーゲンがあります。
また、コラーゲンは肌を支えている重要な成分であり、人間の皮膚は表皮、真皮、皮下組織に大別されますが、その内、最も面積が大きい真皮のタンパク質の約70%をコラーゲンが占めています。
コラーゲンとビタミンC
体内でコラーゲンを合成するためにはアミノ酸であるグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンが必要となりますが、ヒドロキシプロリンは体内で吸収されず、排出されてしまいます。
そのため、プロリンがプロリルヒドロキシラーゼという酵素の働きによりヒドロキシプロリンに変換される必要があり、この酵素反応に必要なのが酸素分子、ビタミンC、二価の鉄イオン、α-ケトグルタル酸です。
このことから分かるように、ビタミンCは酵素反応をスムーズに機能させ、プロリンをコラーゲンを生合成するのに必要なヒドロキシプロリンに変換し、コラーゲンを完全に合成するためにとても重要な役割を持っています。
ビタミンCが不足すると酵素反応が十分に機能せず、コラーゲンを上手く合成できないため血管の壁などが弱くなってしまい出血を起こしたり、皮膚のハリが失われることにも繋がります。
ビタミンCについて
コラーゲンを合成するためにはビタミンCが必要ですが、人間はビタミンCを生合成するために必要なL-γ-グロノラクトンオキターゼという酵素を持っていないためビタミンCを体内で合成することができません。
そのため、食物からビタミンCを摂取する必要があります。
ビタミンCを多く含む食品として、赤ピーマン、芽キャベツ、キウイフルーツ、レモン、ブロッコリー、のり、などが挙げられます。
また、ビタミンCには抗酸化物質としての働きがあり、活性酸素と呼ばれるエネルギーの高い酸素が細胞を傷つけるのを防ぎ体を守ることで動脈硬化や心筋梗塞を防ぎます。
コラーゲンを効果的に摂取するには
コラーゲンを効果的に摂取するにはコラーゲンをビタミンCと一緒に摂取することが重要であり、ビタミンCと一緒に摂取することで完全にコラーゲンを合成することができ、また、ビタミンCの働きにより動脈硬化や心筋梗塞などの予防にも繋がると考えられます。