アミノ酸シャンプー

アミノ酸シャンプーの特徴と肌に優しい理由

アミノ酸シャンプーというのを聞いたことがあると思いますが、どのような特徴のシャンプーなのかということはあまり知られていないのではないでしょうか。今回はアミノ酸シャンプーの特徴と肌に優しい理由について書いていきたいと思います。

アミノ酸シャンプーの特徴

アミノ酸シャンプーの特徴として、pHが弱酸性~中性の洗浄料が使われていることが挙げられます。

肌の天然保湿因子(NMF)の主成分であるアミノ酸はpHがアルカリ性条件下だと溶解度が上昇し、流出しやすい性質があり、pHが弱酸性~中性の洗浄料だとアミノ酸の流出を抑えられるため、肌にやさしいとされています。

アミノ酸シャンプーとは

アミノ酸シャンプーはアミノ酸が含まれている界面活性剤を洗浄料とするシャンプーです。

アミノ酸シャンプーの他にアミノ酸配合シャンプーというものもありますが、こちらはアミノ酸が配合されているが主な洗浄料は石油系界面活性剤や石鹸である場合が考えられます。

アミノ酸シャンプーに使われている界面活性剤は脂肪酸、アミノ酸、アルカリ剤で構成されています。

アミノ酸系界面活性剤

脂肪酸、アミノ酸、アルカリ剤の種類が変わることで洗浄力や刺激性に違いが出てきます。

アミノ酸系界面活性剤に使われる主なアミノ酸

アミノ酸系界面活性剤には主に、グルタミン酸、アスパラギン酸、グリシン、アラニンなどのアミノ酸が使われています。

アミノ酸は一つの分子内にアミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)を持つ化合物であり、以下の図に示す一般式で表されます。

アミノ酸

アミノ酸は側鎖(R)の分子構造の形状の違いによって分類されます。

分子内にアミノ基(-NH2)を多く持つアミノ酸は塩基性アミノ酸、カルボキシル基(-COOH)を多く持つアミノ酸は酸性アミノ酸、アミノ基(-NH2)とカルボキシル基(-COOH)の数が等しいアミノ酸は中性アミノ酸です。

グルタミン酸とアスパラギン酸は酸性アミノ酸です。

グルタミン酸

グルタミン酸

アスパラギン酸

アスパラギン酸

グリシンとアラニンは中性アミノ酸です。

グリシン

グリシン

アラニン

アラニン

脂肪酸の種類

脂肪酸の種類としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸などが挙げられます。

ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸のそれぞれの炭素数は18、16、14、12です。

ボディソープの洗浄力の違いについてという記事で詳しく書いていますが、界面活性剤の親油基の炭素数が増加すると洗浄力が高くなるため、ステアリン酸>パルミチン酸>ミリスチン酸>ラウリン酸の順で洗浄力が高くなると考えられます。

表示名称はそれぞれ、ステアロイル~、パルミトイル~、ミリストイル~、ラウロイル~となります。

アミノ酸シャンプーではココイル~という成分名称の洗浄料がよく使われています。

ココイル~という成分名称の洗浄料はヤシ油から得た脂肪酸が使われており、ヤシ油の大部分はラウリン酸で構成されているため、洗浄力としてはラウリン酸と同等だと考えられます。

アミノ酸シャンプーの洗浄料

グルタミン酸が使われている洗浄料:ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸K、ココイルグルタミン酸TEA、ラウロイルグルタミン酸Na、ラウロイルグルタミン酸K、ラウロイルグルタミン酸TEA、ミリストイルグルタミン酸Na、ステアロイルグルタミン酸Naなど

アスパラギン酸が使われている洗浄料:ラウロイルアスパラギン酸Na、ココイルアスパラギン酸TEAなど

グリシンが使われている洗浄料:ココイルグリシンNa、ココイルグリシンK、ココイルグリシンTEAなど

アラニンが使われている洗浄料:ココイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンTEA、ラウロイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンTEA、ミリストイルメチルアラニンNaなど

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